アルギニンとは
●アルギニンの性機能改善のメカニズム
アルギニンは精力や勃起機能の改善に効果の高いアミノ酸です。
不妊の原因の50%近くは男性の精子の衰弱によるとされています。
勃起不全の原因はさまざまですが、加齢・血管障害・喫煙・
心理的ストレス・自信喪失などが関連しています。
血管障害に関しては、アルギニンが体内での一酸化窒素(NO)の
生成を助けて、血流を改善させることで、精子の量や運動性を
あげる効果が期待されています。
●アルギニンが成長ホルモンの合成を促進するメカニズム
アルギニンは脳下垂体から分泌される成長ホルモンの合成を促します。
成長ホルモンは成長期の子供では骨や筋肉の成長を助けて、
身長の伸びにつながります。
基本的に、アルギニンは体内で合成されるアミノ酸です。
しかし、成長過程の子供の体内では合成速度が遅いため、
準必須アミノ酸として積極的に食品から摂取した方が
よいとされています。
大人になると、アルギニンは十分量が体内で作られて、
成長ホルモンは代謝、筋肉疲労の回復、肌の健康維持を
助けます。
成長ホルモンは成長期の10代で最も多く分泌され、
加齢とともに減少し、40代では約半分にまで低下します。
●アルギニンの疲労回復のメカニズム
疲労には主に筋肉疲労・臓器疲労・脳疲労の3つに分けられます。
筋肉疲労は運動など体を動かすことで、体内の酸性と
アルカリ性のバランスがくずれて疲れが生じます。
そして、臓器疲労はエネルギーが不足して臓器の
働きが低下し、全身に疲れが生じてきます。
アミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシン・
アルギニンの4つはTCA回路(エネルギー代謝システム)で
エネルギーを効率よく生み出し、疲労の回復を早めます。
脳疲労は細胞呼吸や消化など代謝活動によって発生する
アンモニアが原因です。
アンモニアは強い毒性があり、肝臓内の尿素回路で
尿素に変えられ、最終的に腎臓で尿として体外に
排泄されます。
しかし、大量に発生して尿素回路で処理しきれない場合、
血中に取り込まれて全身をめぐり、脳の中枢神経を刺激します。
脳内のアンモニアが増えると、中枢神経はアンモニアの
発生を抑えるため、手や足などの末梢神経に活動を
抑えるように指令を出し、その結果、体がだるくなったり、
集中力が低下したりしてきます。
アミノ酸のうち、バリン・イソロイシン・アルギニン・
グルタミンは肝臓内の尿素回路の働きを高めて、
アンモニアを尿素に変えて、体外に排出する作用を
早めることによって、疲労回復の効果を発揮します。